いうデモ主宰者からのメッセージ

ライブを楽しみにしているときに、小難しい話はナシにしたい。でも、わたしにも、RADに負けないくらいの気持ちであなたに届けたい言葉がある。少し時間をください。

歌に込める想いはだれにだってあるし、聴く側も深く共鳴する。愛するアーティストなら、なおさらそう。でも、忘れてはいけないことがひとつだけある。良心だ。

「右も左もなく」「まっすぐに皆さんに届きますように」と野田さんはツイッターで配信した。これに対して、わたしは思った。「まっすぐに届けられたファンは、どうなるのだろう?」と。

世の中に広まってしまった在日朝鮮人を含む外国人に対する「国へ帰れ」「母国語を使うな」といったヘイトスピーチ、通学時にスカートをハサミで切られたり、朝鮮を嫌う人々が学校に押しかけたり…。こうしたことをする人々は、いずれも「国を愛しているから」と口をそろえる。

野田さんが、RADがそうだと言うつもりはない。ただ、届けられた人々の良心が、悪い形で社会を動かすことになるのではないか、ということを、わたしは恐れている。

わたしは朝鮮人でも外国人でもない。でも、だからこそ、同じ国に住んでいる人々に、憎しみを向けるのはやめよう、と、きっとRADたちの声をまっすぐに受け止めたあなたに伝えたい。

(いうデモ りょう)